ライチの瑞々しさがローズへと華やぎ、アンバーのセンシュアルなオリエンタル・ノートにほぐれていく、清潔感あふれる柔らかさが「まさにモダン」な、新しい香り。
贈り物にも喜ばれる、大人気の香水「クロエオードパルファム」。
薔薇を基調としたその優しいフレグランスは、石鹸の香り、とも表現されるほど。
ナチュラルなセンシュアルさが、どきっとするほど魅力的です^^
クロエ クロエオードパルファム
香調:フローラル・フルーティー <レディース>
もくじ
トップノート「究極のライチ」
ピオニーの甘酸っぱさに、フリージア(浅黄水仙)がピリッとしたグリーン感を絡める。そこにライチ(レイシ)が、高貴で繊細なトロピカル・フレーバーで香り立ちます。
*ライチのジューシーなフルーツ感を、ピオニーがフラワリーに広げていきます。
新鮮な果物を皮ごと食べると、果実の芳醇さに花のような風味が加わってとても好きなのですが、残念ながらライチの皮はゴロゴロして美味しくない!
ですが、ライチの何とも上品なトロピカルに花っぽさが混ざったら、どんなに素敵だろうかとずっと思っていました。ライチの香りをより甘酸っぱく、そして花の瑞々しさが混じった……、このトップ・ノートはまさに、そのイメージの香りです。
ライチ好きにはたまりません^^
ミドルノート「モダンにアレンジされた、万人受けする石鹸ローズ」
ローズ(薔薇)の優雅な香りが生き生きと立ち上がり、リリー・オブ・ザ・ヴァレイ(すずらん)が明るいグリーン感を、マグノリア(木蓮)が上品なフレッシュ感を添えます。
*ローズの贅沢な香りをモダンにアレンジした、清潔感あふれるミドル・ノート。
ともすればクラシックにもなり得るローズを前面に出した香りですが、そこは流石のクロエ。
ローズの優雅さはしっかり残しつつ、リリー・オブ・ザ・ヴァレイの涼やかなグリーン・フローラルが、ふんわりとした青さで香りを軽やかにしています。
そして、そこに加わるマグノリアが柔らかなフレッシュさで、全体をまろやかにまとめています。
現代女性の多様な生き方に寄り添うような、清潔感あふれるフェミニンな香りです。
ラストノート「しっとりとした、大人の濃厚センシュアル」
アンバーの温かみのあるオリエンタル・ノートがやわらかく広がり、バージニア・シダーが深いウッディ感で香りを落ち着けます。
*ストレートに響く、センシュアルなオリエンタル・ノート。
アンバーの濃厚なアニマルソースが力強く香ります。
とても落ち着いた香りで、「急に真顔になった瞬間の目」のような、何ともどきっとする感じ。
香り自体は重くなく、ウッディ感も抑え目です。
こんな方におすすめ&香りについて
* ローズが大好き!
* 毎日使える、上品で清潔感あふれる香りを探している
* 大人の落ち着いた雰囲気を、さりげなく演出したい
* ライチの香りはセンシュアルだと思う
* 石鹸のような、明るく柔らかな香りが欲しい
* モダンでフェミニンな香りに包まれたい
香調:ローズを基調とした、オリエンタル・フローラル。
ライチの瑞々しさがローズへと華やぎ、アンバーのセンシュアルなオリエンタル・ノートにほぐれていきます。
ふんわり軽やか、清潔感あふれる柔らかさが「まさにモダン」、といった印象の香り。
大人の落ち着きを感じられる、しっとりとしたセンシュアル感がとても心地よいです。
生のローズの再現を目指したというよりは、ローズをモダンにアレンジした、新しいフェミニン像を描いている感じ。
オフィシャル・ビデオや写真が打ち出しているイメージの、「自由な女性」や「ヌーディーで自然体な魅力」がよく表現されています。
ローズを基調としている正統派なところも、魅力の一つでしょうか。
クロエのブランド名を冠しただけあって、とても熱意のこもった香りです。
明るく清潔感のある香りで、オール・シーズンのデイタイム、ナイトタイムともに活躍します。
20代以降の大人の女性に良く似合う落ち着いた香りで、バラ好きさんにはまさにおすすめ。
長年人気のある、万人受けしやすい香りなので、贈り物にも向いています。
この香水のまとい方のポイント
軽やかでさりげない香りなので、基本どんな風につけても失敗しません。
服装や行き先などに合わせて、つける量や位置をコーディネイトしてみるのも楽しいものです。
質の良い香水は、体温や気温、湿度によっても香り立ちがとても変わってくるので、いろいろ遊んでみてください^^
全身をふんわりとカバーさせるならば、腰や太ももなど、低めで服に隠れる位置がおすすめ。
肌馴染みの良い香りなので、ぜひ体温の高いところにつけてみてください。
香りの成分&いろいろ
<トップノート> ピオニー, フリージア, ライチ
<ミドルノート> ローズ, リリー・オブ・ザ・バレー, マグノリア
<ラストノート> アンバー, バージニア・シダー
2008年発表
調香師 Amandine Marie, Michel Almairac
ローズを基調とした香りということで、ずっと興味を持っていたフレグランスです。
それにしても、すごい人気ですよね。
石鹸のような優しさで使いやすいというのも相まって、今やローズの香水といえばクロエのこの香り、というくらい!
かく言う私も初めて広告写真を見たときは、モデルさんのナチュラルに誘惑するような雰囲気にどきっとしたのを覚えています。
とても印象的な作品です。
オフィシャル・ビデオの中で”Free Spirit!!”という言葉が使われていましたが、まさにぴったりの言葉だと思いました。
現代女性を描くうえで、「自由」といった表現は欠かせないようです。
そしてその“自由”も、あくまでナチュラルで、自然体な自分を表現したもの。
大ヒット作「アナと雪の女王」の日本語訳、「ありのままで~♪」という感じでしょうか。
原語の「Frozen」、「Let it go」(私的な訳は「(開き直って)心のままに解き放ってやる~!!」って感じです)よりかは、もっと人に、社会に、優しく適応しようとしてる……ヽ(*´∀`)ノ
まさに「都会に生きる、モダンな女性」を感じます。
ふんわりとしたセンシュアル感が心地よい、“今”を優しく包み込んでくれる香りです^^
この香水、日本では凄く人気がある様で、柔軟剤メーカーや、芳香剤のメーカーでも、この香水を模した商品が結構出回ってます。
車の芳香剤なんかは、クロエならぬ『クロエット』と二文字追加しただけのベタなネーミングですし。
このクロエ、元々、1975年に生まれた香水で、今の物とは、全く香りもボトルも違うそうです。
75年版は、別名『ラガーフェルド版クロエ』と呼ばれてたりします。
カール・ラガーフェルドがこの香水をデザインした事に因んでの事。
こちらの香りは、アルデハイディックフローラルで、昔ながらの香水の香り。
ラガーフェルド版クロエは、今も海外で絶大な人気を誇り、廃番とならずに販売されてます。
現在日本で人気のクロエは、2008年に誕生した、2代目のクロエ。
調香は、GUCCIのラッシュや、グレのキャバレーを出している、ミッシェル・アルメラック氏が担当。
まぁ、ニナリッチの『ニナ』と同じ運命を辿っちゃった香水という、私の認識。
現行のニナは、女子高生が付けてそうな、甘ったるいお菓子染みた香水。
元々のニナは、1987年に生まれており、ロベールリッチ氏が、母であり、偉大なクチュリエだったニナに捧げた香水。この香水は、ロベールリッチ氏が最後に関わった香水で、ロベールリッチ氏最後の作品でした。
香りは、グリーンフローラルシプレーで、暖かで優しく、それでいて凛とした佇まい。ニナリッチ特有の主張はしない、品の良い香り。
香水の香りがする女ではなく、『良い匂いのする女』であること、香水はあくまで脇役である事を香水作りのモットーとした、ロベールリッチらしい香りです。
現行のクロエもニナも、名前を冠しただけの全くの別物。
ただ、両者の違いは、ニナは、オリジナル版が廃番になったのに対して、クロエは、オリジナル版も現行で製造・販売している事です。
私自身、クロエのオリジナル版は持ってないのですが、ニナのオリジナル版はオードトワレで所有してます(^^)
因みに、現行のクロエの香り、一度母と試した事があるのですが、親子揃って低評価が付きました(苦笑)
昔ながらの香水を愛用している人にはオススメ出来ない香りですわ(´Д` )
同じクロエをオススメするなら、私はラガーフェルド版クロエを勧めます(苦笑)
私が初めて出会ったクロエの香水ががまさにこの「2代目クロエ」で、当時どこでも見かけた広告の女性のナチュラルでヌーディーな雰囲気が、とてもとてもあか抜けていて、いわゆる「白人やセレブ」のイメージをストレートに感じさせるこの香水(のコンセプトや方向性自体)に、初めはものすごい抵抗感を持っていました。(笑)
好きになったのは、これでもかというほど流行してから。
好きというよりは「理解した」「受け入れた」に近く。でも、確かに心地よい。以上でも以下でもないけれど、この「なんでもないけど何となく良い。さり気ないけど、なんとなくイイ感じ」が「個性」として認識できる程度に、私自身が丸くなったからかと思います。
「クロエ風の香り」、笑っちゃうほど色んな形で世にあふれていますよね。ギャグのようなネーミングのもの等、微笑ましいものもたくさん!あれって何なんでしょう??知名度やマーケティングの成果でしょうか(笑)
ニナもクロエも初代があるとは知りませんでした。
一流ブランドでも(一流ブランドだからこそ?)、時代に受け入れられるための様々な工夫や苦労があるのだと思うと、複雑な気持ちになります。
ニナは現行版に昔はまっていたのですが、茉莉花さんのお話を聞くと、オリジナル版ニナもとても素敵そう(*´▽`*)
学生の頃、本当に香水をつけていないのに衝撃的なほど「とても良い匂い」の女の子に出逢ってから(ちなみにその子は桃と苺と牛乳と蜂蜜を混ぜたような匂いでした。笑)、そのまさにロベールリッチ氏の目指したところの「香水の香りがする女ではなく、『良い匂いのする女』」の香り自体にも、とても興味があります。あれって本当に不思議!
ラガーフェルド版クロエと併せて、オリジナル版ニナやロベールリッチ氏の作品、是非探してみます。(*‘ω‘ *)
ロベール・リッチ氏が生存していた頃に誕生したニナリッチ香水は名作と誉れ高い事で知られています(^^)
デビュー作は1946年に誕生した『Coeur Joie』。
後に1948年に世界的に大ヒットを記録したあの名作『L’Air du Temps』が誕生。
他には、『Farouche(1973)』、『Capricci(1960)』、『Eau de Fleurs(1974)』、『Fleur de Fleur(1982)』、『Nina(1987)』が名香として知られています。
何れも、美しいラリックボトルで彩られ、芸術品としての価値を高めた物となっています。
中でも、70年〜80年代の作品は、プワゾンや、アルマーニといった、大柄で派手な香りの香水が登場した時代に生まれており、そんな時代に置いても、大柄系に走らず、あくまで『香水は纏う人を美しくする脇役である事』に徹し、『その人の体臭であるかの如く美しく香る』をモットーとする、控え目な香りを作り続けた事は敬意を表するに値するものです。
ロベール氏在世の頃のニナリッチは、今の様な『女の子向け』ではなく、『女性向け』の物を作っていた事をこの香水達は物語っています。
その内のNinaは、ロベール氏最後の作品にあたります。
Ninaを世に送り出した翌年、ロベール氏は、83歳で天国へと旅立つのでした。
ロベール氏が世を去って10年後の1998、ニナリッチは、アパレル香水ブランドを抱える会社、『プッチ・プレステージ・ビューティーブランド』に買収され、『Deci Dela(1994)』が登場したのを機に、『女性向け』から、『女の子向け』のブランドへ路線を大きく変更する事になります。
それに伴い、ロベール氏が関わって来た香水は全て葬り去られる事に。
Ninaは名前だけが残り、全く別物へと変わり果ててしまいました。
唯一、生き残っているのは、L’Air du Tempsのみ。
他の名香達は、オークションやフリーマーケット等の、中古品を扱う所でしか手に入りません。
L’Air du Tempsの場合、ラリックボトルに拘らなければ、ムスクの香りがしっかり効いたヴィンテージ品が手に入ると思います(^^)
ニナリッチにそんな歴史があったとは!!
「ルベルドゥリッチ」や「ニナ」のシリーズと、「レールデュタン」の180度に近い方向性の違いをずっと不思議に思っていたのですが、とてもとてもすっきりしました♪(ノ´▽`)ノ
教えてくださって、本当に有り難うございます。
ラリックの華麗なボトルに詰められた、楚々として控えめな香り…、いわゆる「ゴージャス」なものよりもある種よほど贅をつくしたもののようにも感じます。
プワゾンやレールデュタンがどちらも生き生きとしていた時代なんて、素敵すぎますね(*´ω`*)
存在してその空気を満喫してみたかった!笑
今ではどれも廃版だとは、入手困難なことも香水文化の重要なピースが失われてしまっていることのどちらも、とてもとても残念です。
現在主流の「清潔でっせ!」と叫ばんばかりの香りをあえて「ナチュラル」なものとして親しむ文化とは相容れないのでしょうけれど、本当、方向転換前までのニナリッチの『その人の体臭であるかの如く美しく香る』こそ、今生き残っていれば色あせない確固とした地位を築けていたでしょうに。
ロベール・リッチ氏&ニナリッチの名作香水にますます興味がわいてきました(*´▽`*)
いろいろ探してみます♪