ほろ苦くて甘い香りのメンズ香水7選【ビタースウィート】

とろけるように甘く、胸を突くように苦い。
独特の表情を持つ、ビタースウィートな香りを厳選しました。

余裕が欲しいときや、セクシーな気分になりたいとき、癒されたいときにも。
心を満たし自信を与えてくれる、懐の深い香水たちです。

ドルチェ&ガッバーナ ワン フォーメン(タバコ&ジンジャー)

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ドルチェ&ガッバーナ ジ ワン フォーメン
* Dolce&Gabbana The One for Men *
香調:ウッディ・スパイシー <メンズ>

優雅でカリスマ的。
温もりと輝きをたたえた、スパイシーで甘い香りです。

2008年発表 * 調香師 Stefano Gabbana

<トップ> グレープフルーツのクリアでビターな酸味がゆったりと広がり、コリアンダーがスッと抜けるようなオレンジニュアンスのスパイシー感を、バジルがフレッシュで辛みのあるグリーン感を添えます。

<ミドル> ジンジャーのシャープで明るいスパイシー感がキラキラと広がり、カルダモンが清涼感のある樹脂ニュアンスのスパイシーな甘みを、オレンジブロッサムが清潔感あふれるフレッシュな華やかさを絡めます。

<ラスト> タバコ(葉巻)の温かみのある豊かで甘苦いスパイシー感があふれ出し、アンバーが豪奢で力強い、オリエンタルなアニマル感を、シダーが甘みの中にスパイシー感の混じった情熱的なウッディー感を絡めます。


*辛みをまとったグレープフルーツが、上品で明るいジンジャーへと高まり、ゆっくりと、タバコ&アンバーの深みのある甘さへと沈んでいきます。

輝きをたたえた爽快なスパイシー感に、懐の深さを感じさせる温かな甘み。
どっしりとした落ち着きの中に野性的なセクシーさまでをも兼ね備えた、カリスマ性あふれるリーダーの香り。

バランスが良いため嫌味はありませんが、全体的にかなり甘め。エレガントな俺様感が、女性ウケ抜群です。

オーラを纏い、自信を高めたいときに。

[持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・夏・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム

パコラバンヌ ワンミリオン(甘めシナモン&レザー)

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パコ ラバンヌ ワンミリオン
* Paco Rabanne 1 Million *
香調:ウッディ・スパイシー <メンズ>

セクシーでモダン。
お菓子のようにハイな甘さの、中性的な香りです。

2008年発表 * 調香師 Christophe Raynaud, Olivier Pescheux, Michel Girard

<トップ> ブラッドオレンジのジューシーでほんのりベリーニュアンスの混じった甘いシトラス感がゆったりと広がり、グレープフルーツがクリアな苦みと酸味を、ペパーミントが涼やかで辛みのあるグリーン感を絡めます。

<ミドル> シナモンの温かみのあるビター・スウィートな香りがあふれ出し、ローズがロマンチックな華やかさを、スパイスノートがチャイのような雰囲気のオリエンタルなスパイシー感を絡めます。

<ラスト> レザー(革)の刺激的で乾いたアニマル感に、アンバーが豪奢で甘い温もりを、パチョリが力強くハーバルなスパイシー感を、ホワイトウッドが落ち着いたクリーミーな木の香りを絡めます。


*ミント&シトラスが、華やかなシナモンの香りへと高まり、ゆっくりと、甘いレザーへ落ち着きます。

外国のお菓子のような、コッテリした甘さの中にコクのあるスパイシー感が混ざった、ハッピーで濃厚な香り。
雄々しさを隠した中性的なテイストで、服装によっては「遊び人」な雰囲気も醸し出せます。

ガンガンいきたいときはもちろん、自信が欲しいときや、疲れた時にも。
心を抱きしめてくれる、どこか懐かしい香りです。

[持続性] ★★★★★ [拡散性] ★★★★
[TPO] 春・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム

ヴィクター&ロルフ スパイス ボム(ポワブルロゼ&シナモン)

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ヴィクター&ロルフ スパイス ボム
* Viktor&Rolf Spicebomb *
香調:ウッディ・スパイシー <メンズ>

華やかで甘苦い。
温もりに満ちた、セクシーな香りです。

2012年発表 * 調香師 Olivier Polge

<トップ> ピンクペッパー(ポワブルロゼ)の薔薇を明るくモダンにしたような香りがあふれ出し、エレミ(樹脂の一種)が柑橘系の爽やかさの混じった繊細なスパイシー感を、グレープフルーツがクリアでエレガントな苦みと酸味を、ベルガモットがフルーティーなシトラスニュアンスを絡めます。

<ミドル> シナモンの温かみのあるビター・スウィート感があふれ出し、サフランが大地の香りにレザーの風味を混ぜたようなワイルドでほろ苦いニュアンスを、チリペッパー(赤唐辛子をイメージしたファンタジーノート)がピリリとしたスパイシーなアクセントを添えます。

<ラスト> タバコ(葉巻)の温もりに満ちた芳醇で甘いスパイシー感がゆったりと広がり、レザー(革)がスモーキーなアニマル感を、ベチバーがヘビーで力強いウッディー感を絡めます。


*シトラス感の効いた華やかな香りが、スパイシーなシナモンへと高まり、ゆっくりと、温かなタバコに沈んでいきます。

トーンの異なるスパイシー感を、時間差で楽しめる香り。
ローズ調の華やかさやアニマリックなレザーがセクシーさやマッチョ感を醸し出しつつ、ガツンと前に出てくるシナモンとタバコがコッテリとした甘苦さで満足感を与えてくれる、甘党にはたまらない一本です。

「ブルガリ マン イン ブラック」など、オリエンタル系の温かい香りがお好きな方におすすめ。
かなりセクシーなので、勝負香水にもばっちりです。

[持続性] ★★★★★ [拡散性] ★★★☆
[TPO] 秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム

ヴァレンティノ ウォモ(ジャンドゥーヤ&コーヒー)

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ヴァレンティノ ウォモ
* Valentino Valentino Uomo *
香調:レザー <メンズ>

濃厚で芳ばしい。
タイムレスな魅力を秘めた、美味しい香りです。

2014年発表 * 調香師 Olivier Polge

<トップ> マートル(銀梅花)の甘さと華やかさを含んだ爽やかなハーバル感があふれ出し、ベルガモットがフルーティーでアロマティックな柑橘ニュアンスを添えます。

<ミドル> ジャンドゥーヤ・クリーム(焙煎したヘーゼルナッツとチョコレートのミックス)のビタースウィートで芳ばしいスパイシー感がクリーミーに広がり、ロースト・コーヒーが深みのあるダークな苦みと酸味を絡めます。

<ラスト> レザーの力強いアニマル感がスモーキーに広がり、シダーが甘さの中にスパイシー感の混じった情熱的なウッディー感を絡めます。


*繊細なハーブの香りが、ナッツニュアンスのチョコ&コーヒーへと高まり、ゆっくりと、アニマリックなシダーに落ち着きます。

チョコレートのグルマン(お菓子のような)ニュアンスをベースに、ナッツとウッディー、温かみのあるスパイシー感が際立った、甘やかで凛とした香り。
クラシカルなウッディー&レザーのメンズ香水要素を、モダンかつ開放的にアレンジした、自由な感性と独特の美学が魅力です。

また、この香りを手掛けたOlivier Polge氏は、「初代 ディオール オム」の調香師でもあり、(2011年以降の現行のものはFrancois Demachy氏によるリメイク)、この「ヴァレンティノ ウォモ」は彼独特のチョコ感・グルマン感のファンにはたまらない、「初代ディオールオムのPolge・スウィート版」としても密かに人気。

肌との相性や体温、気候により、チョコレート感が強く出たり、ナッティー感やウッディー感がストレートに出たりと、香水らしい繊細な香り立ちや、纏う楽しみを味わえます。

[持続性] ★★★★☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム

ジョン ヴァルヴェイトス ヴィンテージ(タバコ&スウェード)

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ジョン ヴァルヴェイトス ヴィンテージ
* John Varvatos Vintage *
香調:ウッディ・シプレ <メンズ>

セクシーで躍動的。
クラシカル&モダンなタバコ(葉巻)の香りです。

2006年発表 * 調香師 Rodrigo Flores-Roux

<トップ> クインス(まるめろ)のリンゴと西洋梨を混ぜたようなほんのり青みのあるソフトなフルーティー感があふれ出し、ルバーブがピリッとした爽やかな酸味を、ペッパーがキリリと締まった明るいスパイシー感を絡める。そして、それらを支えるようにワームウッド(アルテミシア/ニガヨモギ)が苦みのあるアロマティックなグリーン感を、バジルが辛みのある快活なハーバル感を、フェンネルがスッと鼻に抜けるようなビタースウィート感を添えます。

<ミドル> ジュニパーベリー(お酒「ジン」の香り付けに使用されるハーブ)のシトラス系の酸味と苦みの混じったウッディー調の香りがゆったりと広がり、シナモンが温かみのあるほろ苦い甘さを絡める。そこに、ラベンダーが清潔感あふれる澄んだハーバル感を、ジャスミンが草の葉ニュアンスの淡い華やかさを、グリーンノートが爽やかさと明るさを添え、オリスルートが大地の香りの柔らかなパウダリー感で深みを出します。

<ラスト> タバコ(葉巻)の芳醇で甘い、温かなスパイシー感があふれ出し、スウェード(子羊やヤギの革)がソフトなアニマル感を、トンカビーンがバニラに苦みと芳ばしさを加えたような繊細な甘みを絡める。そこに、バルサム・ファーが鮮やかで爽快なグリーン感を、オークモスが森の地面のような苔むした苦みを、パチョリがハーバルなスパイシー感を、ウッディーノートがバランスの良い静かな木の香りを絡めます。


*ハーバルなクインスの香りが、爽やかなジュニパー&シナモンへと高まり、ふんわりと、セクシーなタバコ&スウェードへと落ち着きます。

クラシカルで雄々しいスパイシー系メンズ香水の性質を持ちつつ、ソフトで甘やか、モダンな表情に仕上げられたタバコ(葉巻)香水。
ともすれば暗くダンディーになりすぎるタバコの香りを、ハーバル感やフルーティー感が綺麗に盛り立てています。

複雑で個性的な香りですが、オープニングのとぼけた甘酸っぱさがなんともフレンドリー。ウッディーやスパイシーはなかなかに強烈な爽快感でもって全体を支配するのに、どこか人懐っこい表情。次第に効いてくるスウェードの香りは完璧に馴染んでいて、アニマリックな色気を濃厚にプラスしつつも不思議に上品。

トップからラストまで、万華鏡のようにクルクルと色んな表情を見せつつも、タバコのスモーキーなビタースウィート感が羽衣のように香り全体をブラッシュアップしていて、纏うとウキウキできる稀有な香水です。

レザーやタバコといったダークな素材に始めて挑戦するという方にもおすすめ。とても綺麗な香りです。

[持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム

ジャンポールゴルチェ ココリコ(カカオ&フィグリーフ)

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ジャン ポール ゴルチェ ココリコ
* Jean Paul Gaultier Kokorico *
香調:ウッディ・アロマティック <メンズ>

ドライでダーク。
現代アートのような香りです。

2011年発表 * 調香師 Olivier Cresp, Annick Menardo

<トップ> フィグリーフ(いちじくの葉)のフルーティーでミルキーなグリーン感がしっとりと広がります。

<ミドル> 生カカオのスパイシーでビター、脂肪分が多い感じのふくよかでモッタリとした香りがあふれ出し、パチョリがハーバルでスパイシーなオリエンタル感を絡めます。

<ラスト> ベチバーの乾いて土っぽい、重いウッディー感が低く広がり、ヴァージニアシダーがまったりした甘さにスパイシー感の混ざった薄暗い木々の香りを絡めます。


*ミルキーなグリーン感に、じわじわとスパイシーな生カカオが覆いかぶさり、ゆっくりと干からびていくように、ドライなウッディーへと変容していきます。

これまでに嗅いだことがないような、アーティスティックで個性的な作品。
チョコレートを土に埋めたようなアーシーでビター、スパイシーな生カカオの香りも、やたらとドライでダーク、絵に描いたような「ウッディー!」も、何か意図をもって巧妙に現実を模倣したような独特のニュアンスと共に香ります。

何々の匂いというよりは、「嗅覚への感覚的なアプローチ」といった表現がしっくりくる、香りを纏ったときの高揚感が素敵にやばい。真っ暗な宇宙に放り出されたような無邪気な陰鬱さと、荒っぽいようなスパイシー&ドライ感がとてもドSな、香りのアートです。

[持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★★☆
[TPO] 春・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム

ダビドフ シルバーシャドー(サフラン&ビターオレンジ)

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ダビドフ シルバーシャドー
* Davidoff Silver Shadow *
香調:オリエンタル・ウッディー <メンズ>

マッチョでオリエンタル。
悶々としたビタースウィートな香りです。

2005年発表 * 調香師 Francis Kurkdjian

<トップ> ビターオレンジ(ダイダイ)の優雅で力強い苦みと酸味があふれ出し、コリアンダーがスッと鼻に抜けるようなシトラス風味のスパイシー感を、バージニア・シダー・リーフが針葉樹のすっきりとしたグリーン感を添えます。

<ミドル> サフランの大地の香りにレザーを混ぜたような、柔らかでアニマリックなビタースウィート感があふれ出し、クローブがバニラニュアンスの明るいスパイシー感を添えます。

<ラスト> ベンゾイン(安息香)の温かみのある甘いバルサム(樹脂)感がゆったりと広がり、アンバーが豪奢でオリエンタルなアニマル感を、パチョリがスパイシーなハーバル感を、オークモスがインクのような深みのある苦みを添えます。


*シャープなビターオレンジが、甘苦いサフランへと高まり、ゆったりと、オリエンタルな甘い香りに溶けていきます。

煙草ブランドであるダビドフが船上にシガークラブを作った、豪華客船「シルバー・シー・クルーズ」の名を冠した香水。

低く揺蕩うような苦みが支配する中、ガツンとした酸味や強烈な苦甘いレザー感が、シャープなスパイシー感と共に通り過ぎてゆき、ラストは悶々とした濃厚で甘いオリエンタルノートへ転がり込む、グルーヴ感あふれる香りの変化、とりわけその「煮え切らない感」が美しい逸品です。

「白鯨」のエイハブ船長を香りにしたら、きっとこんな感じ。
持久力抜群の復讐心に、知的で抑圧された色気。狂気と呼ぶにはどこか崇高な輝きを秘めた瞳に、屈強な船乗りたちを従える、ド迫力の怒号と行動力。

「マッチョで美味しそう(肉体的な意味で)。」そんな魅力に満ちた香りです。

[持続性] ★★★★☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム

     

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