花言葉は「精神の美」「優美な女性」。
日本での「お花見」はもちろん、ワシントンD.C.でも毎年「全米桜祭り(National Cherry Blossom Festival)」で、たくさんの人々を優美な姿で虜にしている、サクラ。
清らかな甘さと、仄かにフルーティーなニュアンスが入り混じったその香りは、フレグランスでも世代を問わず愛されています。
春真っ盛りはもちろん、いろんなシーズンで活躍する、柔らかでフェミニンな桜の香りの世界をお楽しみください^^
もくじ
エリザベスアーデン グリーンティチェリーブロッサム(癒し系)
エリザベスアーデン グリーンティ チェリーブロッサム
* Elizabeth Arden Green Tea Cherry Blossom *
香調:フローラル・ウッディー・ムスク <レディース>
フルーティーな桜を引き立てる、グリーンティー(緑茶)の甘み・渋みが心地よい香り。
カバノキが奏でる、リッチなウッディ感も魅力です。
2012年発表
<トップ> グリーンティー(緑茶)の柔らかな甘みと渋みに、レモンがキリリとした明るい酸味を添える。そして、ベルガモットがアロマティックな、プチグレインがウッディーでグリーンな柑橘の香りで奥行きを出し、スウィートアーモンドがソフトなビタースウィート感でコクを出します。
<ミドル> チェリーブロッサム(さくら)のフルーティーな華やかさがパウダリーに広がり、ピオニーがフレッシュな甘酸っぱさで深みを出す。そして、ティー(緑茶)が瑞々しいグリーン感を、プルーン(西洋すもも)がジューシーな、アプリコットが柔らかな桃のようなフルーツ感で全体をまろやかにまとめ上げます。
<ラスト> バーチ(カバの木)がリッチでコクのあるウッディ感を漂わせ、オークモスが森の地面のような苦味をそっと絡める。そして、ホワイトリリー(ゆり)がスパイシーな、ヘリオトロープが淡いナッティーなフローラル感で香りに軽やかさをもたらし、ムスクがパウダリーな甘さで深みを出します。
*優しいお茶とシトラスの香りが、フルーティーな桜の香りへと高まり、ゆっくりと甘いウッディー&ムスキーな香りに落ちついていきます。
グリーンティーを主軸に展開していく、エリザベスアーデンならではの優しい癒し系の香り。
爽やかなグリーン感が甘酸っぱい桜へと花開き、ラストは深い森にいるような甘い木の香りに包まれる。そんなトップからミドル、ラストへの香りの移り変わりが、とても丁寧かつストーリー的で、時間の経過とともに変化していく香水ならではの良さを存分に楽しむことができます。
どこか控えめな華やかさの中に、グリーン感やフルーティー感、ウッディーな深みまでをしっかりと詰め込んだ、完成度の高い香りなので、10代はもちろん、20代以降のすべての女性におすすめ。落ち着いた、優しげな雰囲気を演出したいときにぴったりです。
[持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・夏 / デイタイム
カルティエ デリスドゥカルティエオーフルッティ(酸味が効いたクリーミー系)
カルティエ デリス ドゥ カルティエ オーフルッティ
* Cartier Delices de Cartier Eau Fruitee *
香調:フローラル・フルーティー <レディース>
爽やかな酸味と上品な甘さがマッチした、クリーミーな香り。
大胆に香るサクラが魅力です。
2007年発表
<トップ> マンダリンオレンジのジューシーな甘さが柔らかく広がり、ベルガモットがアロマチックなシトラス感で深みをだす。そして、ルバーブがピリッとした爽やかな酸味でアクセントをつけます。
<ミドル> サクラのフルーティーな甘さかパウダリーに広がり、ジャスミンが草の葉のような涼やかなグリーン感を添えます。
<ラスト> サンダルウッド(白檀)のミルキーなウッディー感に、アンバーがオリエンタルで温かな甘さを絡めます。
*酸味の効いた爽やかシトラスが、センシュアルなサクラへと花開き、ラストはオリエンタルな甘さに包まれます。
丁寧に作り込まれた、上品でフェミニンな香り。トップのハーバルな酸味が、続くサクラのフルーティーさを綺麗に引き立てています。ラストのオリエンタルなウッディーはしっかりとした香りですが、クリーミーなあたりの柔らかさがポイント。
カルティエらしい、香水特有の深みや質感が詰まっています。
[持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★★☆
[TPO] 春・夏・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム
セクシエストファンタジー ラブストラック(美味しい系)
セクシエストファンタジー ラブストラック
* Sexiest Fantasies Love Struck *
香調:フローラル・フルーティー <レディース>
サクラとピーチのパーフェクトな組み合わせが美味しい、甘い香り。
ムスクがセンシュアルな雰囲気を高めています。
<シングル・ノート> チェリーブロッサム(桜)のぴりっとした甘さが柔らかくひろがり、ピーチ(桃)がジューシーなフルーティー感を添える。そして、パウダリーなムスクが全体をセンシュアルに包み込みます。
*甘くてフルーティーな桜の香り。パウダリーな質感です。
無邪気な可愛さにまとめられた、食べちゃいたいほどキュートな香り。サクラのフルーティーな面が、ムスクの甘さに大胆に引き出されています。
とても可愛らしい香りなので、ピンクを基調とした甘めの服装によく似合い、ちょっとした気分転換にもおすすめ。
甘めなので、膝裏や足首など、低めの位置につけると柔らかく香ります。
[持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・夏・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム
ニナリッチ チェリーファンタジー(ベリー系フルーティー)
ニナリッチ チェリーファンタジー
* Nina Ricci Les Belles de Ricci Cherry Fantasy *
香調:フローラル・フルーティー <レディース>
4種のベリーが贅沢に香る、キュートなフレグランス。
桜を中心にした、フルーティーなフラワーノートも魅力です。
<トップ> グレープフルーツの爽やかなシトラスがジューシーに広がり、ベルガモットがアロマティックな酸味と苦味で深みを出す。そこにラズベリーが仄かにウッディーな、ブラックカラント(カシス)がピリリとしたベリーの甘酸っぱさを絡め、カッシアがシナモンのようなスパイシーなアクセントを添えます。
<ミドル> チェリーブロッサム(さくら)のフルーティーな香りがパウダリーに広がり、ローズ(ばら)がロマンチックな華やかさを、ウォーターリリー(睡蓮)がエレガントで清潔感のある瑞々しさを絡める。そして、タンジェリンのオレンジに蜂蜜をかけたような優しい甘さが、全体を鮮やかに輝かせます。
<ラスト> チェリーのジューシーで柔らかな甘酸っぱさと、レッドベリーのぴりっとした甘酸っぱさがキュートなハーモニーを奏でる。そして、そのフルーティーさをムスクがパウダリーな甘さでそっと包み込みます。
*シトラス&ベリーのスパイシーな香りが、フルーティーで華やかなサクラへと高まり、ラストはチェリー風味のムスクの甘さにとろけます。
ベリー好きならこれで決まり!
トップのラズベリーとカシスは、アロマティックで野生的なニュアンスが魅力。グレープフルーツとベルガモットの奏でるビターな酸味がきいたシトラスと合わさることにより、刺激的でキュートな面が鮮やかに活きています。
ラストのチェリーとレッドベリーは、食べちゃいたくなるような優しい甘酸っぱさが魅力。ムスクのセンシュアルな甘さと合わさることによって、まさにスイーツのような、美味しいベリーの誘惑を振り撒いています。
そして、それらを繋ぐミドルのロマンチックなフローラルノートが、とても乙女チックでドリーミー^^
ピンクの服やアイシャドウなどに合わせて、キュートでロマンチックな印象にきめたいときに、おすすめ。淡く甘酸っぱい香りなので、手首や足首、ロングヘアであれば毛先など、動きの多い場所につけるのも素敵です。
[持続性] ★★☆☆☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・夏・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム
サルバドールダリ リトルキスチェリー(瑞々しい艶やか桜)
サルバドール ダリ リトル キス チェリー
* Salvador Dali Little Kiss Cherry *
香調:フローラル <レディース>
不思議な明るさとナチュラルなセンシュアル感にみちた、個性的な香り。
ウォータリーでモダンな仕上がりです。
2009年発表 * 調香師 Emilie Bouge
<トップ> ライチの繊細なトロピカル感がジューシーにあふれ出し、ユズ(柚子)がビターでフレッシュな、アマルフィーレモンがきらきらとした酸味の柑橘感で香りを鮮やかにします。
<ミドル> チェリーブロッサム(桜)のフルーティーな甘さに、ロータス(蓮)がウォータリーな清潔感を絡める。そして、カメリア(椿/ファンタジーノート)がしっとりと落ち着いた艶やかなフラワーノートで全体を盛り立てます。
<ラスト> ライス(ファンタジーノート)のバスマティライス(長粒種の香り米)に草のグリーン感を足したような心地の良いセンシュアル感がゆったりと広がり、マグノリア(木蓮)がエレガントな華やかさを添える。そして、ムスクがパウダリーな甘さでふんわりとした奥行きを出します。
*きらきらとしたトロピカル&シトラスが、ウォータリーな質感の艶やかなフラワーノートへと高まり、ラストはノスタルジックなグリーン&ムスキーノートに落ち着きます。
オリジナリティーあふれる、鮮やかでセンシュアルな香り。柚子や椿やライスなど、アジア的な繊細さやセンシュアルな雰囲気が丁寧に描かれています。
サルバドール・ダリらしい何とも郷愁を誘う、捉えどころのない優しさと、楽園の陽光を透かし見るような蕩けた明るさが魅力です。
個人的に大好きなダリシリーズのフレグランス。売れ筋とは違うイノセントな香りの方向性と、有名ブランドにはない、自由奔放でイマジネーションを掻き立てる空間の奥行き。そして何より、たゆたうような不思議な明るさが、とても素敵です。
トップはトロピカルな甘さにシトラスの苦味と酸味をミックスした、パンチの効いた爽やかさ。ミドルは桜を中心として清楚にまとめられた、ウォータリーでモダンな印象。そして、ラストはバスマティライスというインド料理などで用いられる、あの細長いお米(炊いてるときに、とても甘くて芳ばしい香りがするやつです)、に草の葉のようなグリーンのニュアンスを足したような、独特の甘い香りがします。
全体を通してあっさりとした爽やかさと、ナチュラルなセンシュアル感があり、香り自体に癖はありませんが、複雑で繊細なニュアンスを楽しむことが出来ます。ある意味で普遍的な、とても自然な香りなので、気に入りさえすれば、そっと寄り添うようなその柔軟性ゆえに、どなたにも似合うフレグランスです。
シンプルやナチュラルな服装はもちろん、派手目やキュート、ロックな格好であってさえ、“はずし”としてつけたときには、外しすぎず、しかしながらスタイルを超えた本人の個性をそこに見出せるような、不思議な存在感でもってして馴染んでくれます。
繊細で肌なじみの良い香りなので、体温の高い場所につけると綺麗です^^
[持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・夏・秋・冬 / デイタイム・ナイトタイム
ルイフェロー(太陽の光に包まれたグリーン系)
ルイ フェロー ルイフェロー
* Louis Feraud Louis Feraud *
香調:フローラル・グリーン <レディース>
知的に洗練された、エネルギッシュでクリアな香り。
桜とガーデニアの奏でる、魅惑の華やかさが印象的です。
2004年発表 * 調香師 Jean-Pierre Bethouart
<トップ> グレープフルーツのぴりっと酸っぱくてビターな香りがクリアに広がり、ペアー(西洋梨)が洗練された甘さを絡める。そして、ピンクペッパーがモダンなローズのような華やかさを添えます。
<ミドル> チェリーブロッサム(桜)のフルーティーな華やかさに、ガーデニア(梔子)が旨味のあるセンシュアルな甘さを絡める。そして、ヘリオトロープがアーモンドとバニラを合わせたようなふんわりとした甘さを、アプリコットが桃のような柔らかな風味を添えます。
<ラスト> ムスクのパウダリーな甘さがゆったりと広がり、シダーが爽やかな、サンダルウッドがミルキーなウッディー感で奥行きを出す。そして、バニラが華やかな、アンバーがオリエンタルなアニマルソースで深みを出します。
*ビターで繊細なシトラスが、フルーティーな桜とガーデニアに華やぎ、ラストはセンシュアルなムスキーノートに落ち着きます。
きらきらした、鮮やかで清々しい香り。
夏の高い空と、眩しい太陽の光を思い起こすような、クリアでエネルギッシュな印象です。
爽やかさとセンシュアル感の絶妙なバランスと、全体のトーンの柔らかさが非常に洗練された、スタイリッシュな雰囲気を醸し出しています。
20代からの上昇志向の女性におすすめ。スーツ姿や、上品なワンピースに映える、知的な明るさと甘さです。クリアな香りなので、ウエストや太ももはもちろん、デスクワーク時には肘の内側につけても綺麗です。
[持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・夏・秋 / デイタイム・ナイトタイム
イヴサンローラン ヤングセクシーラブリー(繊細でお淑やか)
イヴ サンローラン ヤング セクシー ラブリー
* Yves Saint Laurent Young Sexy Lovely *
香調:フローラル・フルーティー <レディース>
繊細な表情が美しい、甘くパウダリーな香り。
万人受けしやすい、そつのない一本です。
2007年発表
<トップ> ペアー(西洋梨)の洗練されたグリーンニュアンスなリンゴのような甘さが柔らかく広がり、イタリアン・マンダリンがジューシーな柑橘の鮮やかさを、ブラックカラント(クロスグリ/カシス)がピリッとした微かな苦味のベリー感を絡めます。
<ミドル> チェリーブロッサム(さくら)のフルーティーな華やかさがパウダリーに広がり、マグノリア(木蓮)が上品でフレッシュな甘さを添える。そしてピーチ(桃)がジューシーなフルーティーニュアンスで全体を柔らかく包み込みます。
<ラスト> ムスクのセンシュアルな甘さが優しくあふれ出し、アンバーがオリエンタルで温かみのあるアニマルソースを絡める。そして、シダーが落ち着いたウッディー感で深みを出します。
*バランスの良い繊細なフルーティーノートが、明るい甘さの桜へと華やぎ、ラストはセンシュアルなムスキーノートに包まれます。
まさに、少女のためのセクシー&ラブリー。ブラックカラントのアクセントが癖になる、イヴサンローランらしい、そつのないフレグランスです。
トップのフルーティーノートは、少し背伸びしたような、しかしどこかキュートさの残る複雑なジューシーさ。ミドルは桜を基調とした、控えめでほんわりとした甘い香り。ラストはセンシュアルに調えられた、深みのあるムスク。
全体を通して派手さはないのに、しっかりと印象に残る。それでいて、誰にでも好かれるような柔らかなハーモニーに仕上がっている……。何というか、少女に対する優しい思い遣りに満ちた香り、という感じがします。
もう子供じゃない、けれど大人のセクシーにはまだ遠い。そんなモラトリアムの時間を大切に見つめて、背伸びしたい気持ちを尊重しつつも、純粋さや若さに見合う、優しい香りを提案している印象。
身近に思春期のお嬢さんがいたら、ぜひプレゼントしてあげたいフレグランスです。特に、性に迷走していたり、過剰に大人になりたがっていたり、はたまた成長を拒否して子供ぶりたがっていたりする、大切な子に。
「自分らしく」は難しいけれど、自分に素直でいてね、と。
まだよく分からないだろうけれど、思春期の子は、無理に大人の真似をしたり、怖がって子供でいようとしたり、そういったことをしなくて良いし、悩まなくても良いんだよ、と。そして、“セクシー”は悪いことじゃないけれど、それはあなた自身のものであり、大切にしてあげてね、と。そっと伝えてあげられたら素敵だなと思います。
「あなたに似合うと思って選んだのよ」、そういって差し出されたものから、相手が自分を大切に想い、認めてくれていることを感じられると、幸せな気持ちになるものです^^
つけ方は、ウエストや太もも、膝裏など、下半身に1プッシュつけると優しく香ります。
拡散性が低めなので、慣れないうちでも安心してお使いいただけます。
[持続性] ★★★☆☆ [拡散性] ★★☆☆
[TPO] 春・夏 / デイタイム